定例森づくり活動報告

日 時  :2016年11月6日(日) 10:00〜15:00 天候:晴          最高気温:20.3℃

活動場所 いのちの森 苗場とその周辺
活動内容 第9回森づくり講座 午前 湿地の保全、午後 谷筋に出来た散策路周辺の植生管理
集合場所 苗場入り口
参加者 会員16 名、一般2名、体験参加4名 合計22名
講師 雑木林研究会 眞弓浩二さん
(1)午前中は苗場の右手奥にある湿地(通称:苗場湿地)において、湿地植物の保全のための樹林の管理の方法についての話がありました。
 湿地の植物の生育には太陽の日照が必要で、特に午前中から午後2時頃にかけての日光の照射が大事になります。そこで、この時間帯に湿地の地面を照射する太陽の光を邪魔するような障害物(ここでは樹木)の除去が必要になります。
 実際、苗場の湿地では現在、トウカイコモウセンゴケが南の方向に分布を広げていますが、その南側にある樹木が大きく成長し、太陽の光をさえぎっているために、植物に日が当たらず、その多くが緑色を呈しております。トウカイコモウセンゴケの場合、通常、十分に日が当たると、ヘラ状の葉の先についたとげが真っ赤になっています。
 そこで、伐採した樹木などを集める場所を決めて、早速、湿地に当たる太陽の光をさえぎっている樹木を伐採しました。また、地下茎を介して成長している周辺のコシダなどを除去しました。また、トウカイコモウセンゴケに代表される東海丘陵素植物は貧栄養な環境を好むことから、地面に貯まっている腐葉土も除去しました。最期に、折角、整備した湿地にハイカーなどが入らないように、杭を打ち、ロープを張りました。
(2)午後からは、苗場の奥に向かう谷筋の散策路において、谷筋の植生管理について学びました。
 谷筋には、日の当たりにくい場所があり、サカキやヒサカキ、アラカシなどの常緑樹が多く生えていました。また、数年前、この谷筋では、カシナガの被害木が多く伐採されました。これを重機で搬送するために、散策路の道幅が広げられました。作業後、アカメガシワやクサギなどが生え、今では、人の背丈以上に繁茂しています。
 そこで、散策路の周辺を明るくするために、ヒサカキなどの常緑樹を間引きしたり、アカメガシワやクサギなどの落葉樹を伐採しました。
湿地の保全に関する説明 太陽の光を遮る樹木の伐採 杭打ち
湿地の保全に関する説明 太陽の光を遮る樹木の伐採 杭打ち
作業後 谷筋の植生管理の説明 作業後
作業後 谷筋の植生管理の説明 作業後

次回は12月4日(日)10時から、くらしの森での作業です。